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Game 9

2013.06.10(Mon)

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Game 9
Nanjo,R - Averbukh,A
Hyakketsu 2012
B12 Caro-Kann Advance


Game9で取り上げるのは去年の百傑戦の最終ラウンドに指した試合です。この頃は初手1.e4を指し始めてようやくある程度経験が積めたと感じた時期で、一番肌に合っているSemi-Open定跡の勝率が伸び始めました。次はOpen Gamesの理解を深めるべきでしょうが、その鍵はできれば棋譜入力作業の中で見つけたいものです。

1.e4 c6 2.d4 d5 3.e5 Bf5 4.Nf3

Caro-Kann AdvanceのShort Variationです。トップレベルで白がCaro-Kann相手に勝ちに行くときに最も採用率が高いラインだと思います。Caro-Kannは大人しい定跡で簡単に潰れたりしないという評判がありますが、Advance Variationに関して言えばそのようなことは全くなく、経験上黒番は正確な手順を指さなければあっさり悪くなります。

4...e6 5.Be2 c5

ここで黒の手は3手あり、他の選択肢は5...Nd7、5...Ne7です。ここでc6-c5としない場合はこのブレイクがかなり先延ばしになるので最も自然な手ですが、ポーンが衝突するため一番危険を伴う手でもあります。

6.Be3

Karpovの本によればこの手が最も正確で、試合数も次点候補の6.0-0を圧倒しています。目的はクイーンサイドの迅速な展開とそこから素早くc2-c4のブレイクを入れることです。

6...Nd7

6...Qb6 7.c4!もあることにはありますが、白の勝率も高く一般にリスクが高すぎると思われているようです。センターを黒から崩しておきながら駒の展開を放棄してポーンを取りに行くのは作戦としてやはり違和感を感じます。

7.O-O Ne7 8.c4!?

やはりこのブレイクが5...c5ラインの肝です。黒がc7-c6-c5と手損をして、マイナーピースの展開先の確保に困っている間に最速の展開から攻撃を開始します。センターで2組のポーンがぶつかり合い最低でも2ポーンの交換が確定したため、黒は急いでキングを避難しなければいけません。

8...a6?!

b5のマスを守る手ですが、この状況でキングサイドにある駒の渋滞に手を付けないのはあまりにも贅沢な考えです。定跡は8...dxc4 9.Na3 c3と続くようです。

9.Nbd2

最後のマイナーピースを展開してセンターのテンションを維持します。黒はポーンを交換せずにナイトを動かしづらいですが、交換をすれば白のナイトがテンポよく飛び込んでくるため難しい局面です。

9...Nc6?!

強引にキングサイドの展開を進めますが、これではもしキャスリングできたとしても夢も希望もない局面を指す羽目になります。9...dxc4として孤立ポーンを避けに行くのはリスキーですが仕方ないと思います。

10.cxd5 exd5 11.dxc5!

position9-1

白はマイナーピースの展開をすでに終えているので、センターを開くことに躊躇する理由はありません。黒はcポーンとeポーンのどちらを取るか選べますが、どちらにしてもd5の孤立ポーンが弱点になります。

11...Nxc5

黒はeファイルを開かない選択をしました。さらに孤立ポーンを活かすためマイナーピースの交換を避けますが、そこまでの余裕があるのか疑問です。

12.Nb3 Ne6 13.Nbd4

f5のビショップを当ててテンポを取りながら他の黒陣の白マスも狙います。

13...Nexd4

あまり指したくはありませんが、13...Bg4 14.Nxc6 bxc6 15.Qa4!や13...Be4 14.Nxe6 fxe6 15.Ng5よりはマシです。

14.Nxd4 Bd7?!

一刻の猶予もない状況で手痛い時間のロスです。

15.Bf3 Be6

15...Nxe5?! 16.Bxd5は弱いd5のポーンを交換することに成功しますが、センターが完全に開いてしまい駒の展開でも利きの差でも劣る黒は指し続けるための拠り所がありません。

position9-2

16.Rc1!

ビショップの守りが外れた瞬間に今度はルークでc6を当てます。e5のポーンがタダですが、これくらい展開の差があれば失敗してもd5のポーンくらいは取り返せるのでほとんどノーリスクのサクリファイスです。

16...Nxe5

16...Rc8 17.Qa4はクイーンサイドのポーンが全滅する未来以外みえないので、黒はポーンを取ってなんとかなることを祈る他ありません。

17.Nxe6 fxe6 18.Bh5+ Nf7

18...g6には19.Bd4! Bg7 20.Re1と弱くした黒マスに白の駒が飛びつきます。

position9-3

19.Qa4+!

クイーンの目的地はg4ですが、まずはチェックを挟むことで黒のbポーンを突かせます(19...Qd7? 20.Bxf7+は最低でもクイーンが落ちます)。一見無意味に見えますが、h1-a8ダイアゴナルが開くことでa8のルークもタクティクスの的になり、c6のマスが白のルークやクイーンの重要な中継地点になります。

19...b5 20.Qg4

黒はe6のポーンを満足に守る方法がありません。

20...g6

20...Qd7には21.Rc7!を用意していました。

position9-4

以下21...Qxc7 22.Qxe6+ Be7 (22...Kd8 23.Bb6; 22...Qe7 23.Bxf7+ Kd8 24.Bb6+) 23.Qxf7+ Kd7 24.Qf5+!で大量の駒損をするだけでなくメイトもすぐに入るでしょう。

21.Qxe6+ Be7

21...Qe7には22.Qc6+があります。白の19手目がいかに重要だったかがよくわかる例でしょう。

22.Bd4!

position9-5

黒のキャスリングを止めることで白の攻めを決定的なものにします。22...0-0 23.Bxg6!はメイトがあるため取り返せません。

22...gxh5

これで駒割りはツーピースルークになりますが、黒は全く喜べません。

23.Bxh8 Nxh8 24.Qg8+ Kd7 25.Qxd5+

開ききったセンターのオープンファイル3つにクイーンとルーク2つもあれば火力はむしろ過剰かもしれません。

25...Bd6 26.Rfd1 Qf8

ルークを守りつつビショップを守ろうと試みますが、あまりにも戦力差がありすぎます。

27.Qc6+ Ke6 28.Rxd6+! Qxd6 29.Re1+ 1-0

全ての駒の力を存分に引き出した、理想的なアタックだったと思います。
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