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Game 13

2013.07.21(Sun)

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Game 12
Nanjo,R - Hesham,A
Universiade 2013
B92 Sicilian Najdorf


アジアインドアゲームズとユニバーシアードから帰国しました。今週はこの遠征中に指した試合を紹介したいと思います。

1.e4 c5 2.Nf3 d6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nf6 5.Nc3 a6

世界で最も人気な定跡、Sicilian Najdorfです。私も黒で持ち定跡にしているため、2つの海外大会の大半がNajdorfでしたが、序盤の研究が明らかに足りておらず苦しい展開になることが多かったです。

6.Be3 e5 7.Nb3 Be7 8.Be2

ここでEnglish Attackにはせず、6.Be2のバリエーションにトランスポーズさせます。序盤知識の勝負ではあまりにも分が悪いので早く中盤に持ち込みたいのですが、残念ながら相手はこの先も十分に用意していました。

8...Be6 9.O-O Nbd7

position12-1

キャスリングを遅らせる変化ですが、詳しくは調べても良くわかりませんでした。おそらく白が黒マスビショップを早めに展開した時にのみ使えるムーブオーダーで、最終的にここで他の手を指したケースと合流しますが、白に正確な手順を要求できるものだと思われます。

10.f3?!

10.a4で黒のbポーンの進撃を止めるのが正確な手で、10...0-0 11.Qd2からメインラインに戻ります。10.f3も10.a4とは別の方法でe4のポーンを守りますが、受け身になりすぎです。


10...b5!

この手で白のアドバンテージがないことだけは保証されました。b5-b4のポーン突きを受けるのがなかなか厳しく、c3のナイトでe4、d5のマスをうまく守り切れなくなってきました。

11.Qd2

11.Nd5 Bxd5 12.exd5 Nb6はd5のポーンが黒にとって格好のターゲットとなってしまい、11.a3 Nb6!は黒のNb6-c4(-a4)を交換で排除してb5のポーンで取り返されたときにb2のバックワードポーンの処理が難しくなります。

11...Nb6

しかしこの場合でもNb6-c4の跳ねがクイーンにあたってしまうので依然として厳しいです。

12.Kh1?

b6のナイトを生かしておいてはクイーンサイドがめちゃくちゃになるばかりなので、ここで白はグッドビショップを消してでも交換するべきでした。

12...O-O?!

この手でも黒は悪くなることはありませんが、12...Nc4! 13.Bxc4 bxc4 14.Nc1 Rb8 15.Rb1 d5!と指せば黒がかなり良くなったと思います。クイーンサイドからのカウンターを抑え込むことができなかった結果黒のd6-d5ブレイクが入ってしまう、Sicilianの典型的な白の失敗例でしょう。

13.Bxb6

さすがに2回目のチャンスは与えません。

13...Qxb6 14.a4

position12-2

かなり遅れてしまった上、あまり白にとって望ましい条件でもありませんが黒の突出したクイーンサイドポーンを攻撃します。ポーン交換を許せば黒のポーンが孤立して打たれ弱くなり、前に出てきても白としては狙いやすくなります。

14...b4 15.Nd5 Nxd5

この場合はダブルビショップを維持するためにナイトでd5のナイトを交換したほうが良いでしょう。

16.exd5 Bd7 17.Bd3?!

a6とb4のポーンを分断する絶好のチャンスでしたが、Bd7-b5から白マスビショップを交換されるのを嫌って指すことができませんでした。実際には
17.a5! Qb7 18.Bd3 Bb5?は19.Qxb4でポーンが落ち、黒がb4のポーンを守らなければいけない間は交換が来ないので問題ないので完全に判断ミスです。

17...a5

こうなってはクイーンサイドでブロッケードはできても手を作るのが難しいため、キングサイドに焦点を移します。

18.f4

position12-3

黒に万全の準備をさせてからセンターを開かれてしまってはダブルビショップに対抗する術がないので、黒の駒が比較的パッシブな位置にいる今仕掛けなければチャンスがありません。

18...Bf6

18...f5!?はややリスキーに見えますが、ポジショナル面で言えばより望ましいプランでしょう。

19.f5

白はここで一か八かの大博打に出ます。19.fxe5? Bxe5 やそれに類するポーンストラクチャーでは勝負にならないので仕方ありません。

position12-4

19...Rfe8?

計算ミスか判断ミスか、勇気が足りなかったのか、黒は局面が要求している手を指すことができませんでした。19...e4!で黒マスビショップを開くのは絶対に必要な手で、このレベルのチェスプレイヤーともあればそれがわからないはずはないのですが、如何せん調子が良くないようです。19...e4! 20.Bxe4 Bxb2? 21.f6! Bxf6 (21...Bxa1 22.Rxa1でも何も変わりません) 22.Rxf6!でキングサイドが崩壊するのを嫌ったのかもしれませんが、20...Rfe8くらいで1ポーン以上のコンペンセーションが既にあり、b2とa4のポーンを落とさずに駒を組み替える上手い方法が白にはありません。

20.Be4!

position12-10

e5のポーンを塞ぐことで、f6のビショップとe8のルークの働きを封じることができました。19...e4 20.Bxe4 Rfe8の局面と比較してみると、黒のe5のポーンを消しただけですが明らかに黒のためになっていることがわかります。

20...Rec8

動かしたばかりのルークですが、e8では未来がないので配置し直すしかありません。

21.Qe2

局面が簡単に開かなくなったことで、白はクイーンサイドのブロッケードを完成させるだけの時間ができました。理想の陣形はナイトをe4、ビショップをd3、ポーンをb3に置くパターンです。

21...Rc7 22.Nd2 Qd4

クイーンを侵入させますが、他の駒の援護がないので脅威にはなりません。

23.b3 Bc8

白マスビショップをa6から使おうとしますが、白の対抗手段もギリギリ間に合いました。

24.Bd3!

24...Qxd5? 25.Be4は駒損です。また、24...e4?! 25.Nxe4は今となっては遅すぎます。

24...Bb7

これでd5のポーンが落ちますが、駒の働きの差が大きい上、白にのみ明確なプラン(キングサイドアタック)があるのでコンペンセーションは十分あります。

25.Ne4

position12-6

これでクイーンサイドを固めきり、ルーク以外の全ての駒がキングサイドへ向きました。黒はNe4xf6を防ぎたいところですが、ビショップを動かした瞬間f5-f6が刺さるので耐え切るしかないです。

25...Qxd5 26.Rf3

この後黒のクイーンがアクティブになってしまうので、先に26.Rad1を挟んでおいて黒のクイーンをc6へ退かせた方が良かったかもしれません。

26...Qd4 27.Rd1 d5?!

待ちきれなかったのか、黒はここで仕掛けてしまいますが、b7のビショップの利き筋が閉じてしまうので良くないと思います。27...Rac8などでじっくり準備しておいた方が勝算が高かったでしょう。

28.Nxf6+ gxf6 29.Rh3!

position12-7

黒はh7のポーンを守る方法がありません。

29...Rac8 30.Qh5 Kf8

キングサイドが突破されてしまった以上、黒のキングはセンターポーンを盾に耐え抜くしか道がないです。とはいえ、黒の駒は連携がとれている上にセンターポーンが強力なので、評価は互角くらいでしょうか。

31.Qxh7 e4 32.Be2 Qf2?!

クイーンを攻めに回しますが、他の駒が追いつけません。32...Qe5とセンターを固めるのが自然に見えます。

33.Bh5

position12-8

f7を狙うことによってルーク2つを釘付けにし、黒キングの逃走も防ぎます。スレットはRh3-g3-g8+です。

33...d4

d5のマスをビショップのために用意し、f7を守ります。

34.Rg3 Bd5 35.Rg7!

オンリームーブです。f7を三度攻撃することで黒のキングをf8から逃しません。

position12-9

35...Qh4?

この試合の勝敗を決定した、最後のエラーです。
実はこの時点で黒にはまだ引き分けが残っており、35...e3! 36.Bxf7! (36.Qg8+? Ke7 37.Rxf7+が私の予定で、相手もこの筋を見て35...e3を諦めたのだと思いますが、37...Kd6! 38.Rxf6+ Kc5!で黒勝ちです) 36...Bxf7 37.Rxf7+ Rxf7 38.Qh8+ Ke7 39.Qxc8 e2 40.Qc5+ Ke8 41.Qc8+でパペチュアルでドローになるのが双方の最善でした。

36.Rg4! Qf2

一見これもまた37.Rg7でドローに見えますが、白には違うアイデアがあります。

37.Bxf7!

position12-11

相手が最も厚く守っていた地点をサクリファイスで突破します。37...Rxf7 38.Qh8+はc8のルークが落ちて駒損になり放置することもできないため、ビショップで取り返す以外の選択しがありませんが、今度はルークがg4にいるためeファイルから攻めが継続します。

37...Bxf7 38.Qg7+ Ke8

38...Ke7からキングがクイーンサイドへ逃走するのがメインラインで、39.Rxe4+ Kd6 (39...Kd7 40.Qxf6!という気持ち悪いラインがあるためDeep Rybka4は38.Qh8+を好んでいたりしますが、もちろん40.Qxf7+でも勝ちです) 40.Qxf6+ Kc5 41.Rexd4!で黒は42.Qd6#を防ぐために41...Rc6とするしかありませんが、42.Qxf7で黒は4ポーンダウンの上にメイティングアタックが続行します。

39.Rxe4+ Re7 40.Qh8+ Kd7 41.Rxe7+ Kxe7 42.Qxc8

position12-12

これでシンプルにエクスチェンジアップです。c8という絶妙なポジションにいるクイーンがc2とf5を守っているのもポイントです。

42...Qe2

42...Bd5 43.Qc5+はビショップが落ちます。

43.Qc5+ Ke8 44.Qxd4

Qd4-d8#があるので黒はポーンをとっている暇がありません。

44...Kf8 45.Qd3 Qf2 46.Qd6+ Kg7 47.Qg3+ Qxg3 48.hxg3

クイーン交換もしたことで黒の一切の希望を断ち切ります。

48...Kh6 49.Rd4 Kg5 50.g4 Kh4 51.Kh2 Be8 52.Rd8 Bc6 53.Rg8 1-0

position12-14

最後は意外なところでリザインがきました。ここまで指すような相手であれば、53...Bxg2でステールメイトトラップくらい張ってくると思いましたが、54.Rh8+という答えを披露する機会がありませんでした。
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