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Game 1

2013.04.07(Sun)

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Game 1
Manabe,H - Nanjo,R
Japan Open 2006
B38 Maroczy Bind


記念すべき棋譜解説第1回は2006年のジャパンオープンのベストゲームです。昔一度この棋譜をどこかで解説した記憶があるのですが、そのまま棋譜をChessbaseに保存するだけの勤勉さが欠けていたようです。

1.d4 d6

最近指してないですね、いい定跡なのですが。白の対策としては
i)Pircの変化を1つ用意して2.e4と指す。
ii)King's IndianのClassicalやFianchettoを白で指すならば、2.Nf3 Bg4!?を準備すれば2.Nf3が良いでしょう。
iii)SaemischやFour PawnsなどをKing's Indian対策として採用しているプレイヤーは2.c4 e5 3.Nf3!?(or 3.Nc3)のどちらかを用意しないと普段のKing's Indian対策を外されるケースが出ます。
の3つでしょう。注意点としては2.c4 e5 3.dxe5?! dxe5 4.Qxd8+ Kxd8が黒良しだということが挙げられます。

2.Nf3 Nf6 3.c4 g6 4.Nc3 Bg7 5.e4 0-0 6.Be2 c5

メインラインは6...c5、他に6...Na6などがあるでしょうが、かなり珍しいこの手が私にとって最も慣れた形です。7.d5は黒にとってあまり脅威にならないBenoniのVariationにトランスポーズするため、白の最善は7.0-0でSicilianのAccelerated Dragonにすることです。
Accelerated Dragonは当時の私の1.e4に対する黒のメインウェポンでしたが、少し工夫すれば1.d4、1.c4、1.Nf3に対しても使える万能なラインだと思います。1.e4以外のレパートリー本ではあまり扱われないことが多いので、1.e4以外を指すプレイヤーに対してはさらに有効かもしれません。

7.0-0 cxd4 8.Nxd4 Nc6 9.Be3 Bd7 10.f4?!

Maroczy Bindのメインラインですが、ここで白が早速脱線します。アグレッシブな手ですが、e4を始めセンター全体が弱くなるため、e4-e5のブレイクがあまり突けそうにないこの局面ではイマイチです。ルークを繋げる10.Qd2や、スペースの優位を活かすためなるべく駒を残そうとする10.Nc2が良さそうです。

10...Qb6?!

position1-1

類似した局面(10.f3?! Qb6!)からの流用ですが、この場合は細かな違いで白側に天秤が傾いています。11.Nc2! Qa5 (11...Qxb2?? 12.Na4でf4のポーンがe5のマスを抑えているのがポイントです) 12.c5!は黒にとってかなり苦しいです(12...dxc5? 13.e5は駒損)。
10...Nxd4 11.Bxd4 Bc6で白はセンターの崩壊を防ぐのが大変そうです。

11.Nf5?!

この手でもQb6xb2と黒が指した場合クイーンが生きて帰ることはできないので、むしろ良さそうですが、やはり11.Nc2とディテールが違います。それもとてもエレガントに!

11...Qxb2! 12.Na4 Qa3 13.Bc1 Qxa4!!

position1-2

13...Qb4? 14.Bd2 Qa3は15.Bc1とドローにしてくれれば良いですが、15.Rf3!でやはりクイーンが落ちます。クイーンをより多くのマテリアルと交換するチャンスはありましたが、このサクリファイスが最善だと思います。

14.Qxa4 gxf5

局面がやや落ち着いたので整理してみましょう。マテリアルはクイーンvs2ピース+ポーンですが、黒のビショップはいずれも白のメジャーピースを狙っており、ナイトはセンターの好位置へすぐに飛び込めます。また黒の局面は付け込めそうな弱点が見当たりません。それに対し白はセンターにポーンで守ることができないマスが多数存在し、駒をどのように配置すればいいのか定かではありません。特に白のビショップたちはc4とf4のポーンに邪魔されその機動力を存分に発揮できないでしょう。
白はポイントカウントでは2点リードしていますが、それが機能するのはあくまで一般的な局面の場合のみです。チェスはもっと難解で、奥の深いアイデアは探せばいくらでもあります。実戦でそのような手を指すためには、偏見を持たず新しい可能性を追求し続けること、勇気を持って自分の判断を信じ抜くことの両方が必要です。

15.exf5

苦渋の選択です。Nf6xe4を許せば排除できないナイトに白は苦しむことになりますが、ここで15.Bb2と指すのが黒マスビショップを有効に使う最後のチャンスでした。Deep Rybka 4はこの時点で+1.0くらいと評価していますが、バリエーションを少し進めただけでどんどん評価が落ちていくあたり、いかにチェスソフトがこのような中盤であてにならないかがわかります(それでも+-と評価しないだけ大幅に進歩したと言えるのですが)。

15...Ne4 16.Qc2?

難しい局面でブランダーです。何をしてもルークが助からない以上、他の狙いに頭を切り替える必要がありますが、白は自分のキングも危ないことを見落としています。守るためには16.Be3が必須でした。

16...Bd4+! 17.Kh1 Bxf5

position1-3

ルークを取ることもできましたが、まずキングも狙うことでテンポ良くe4のナイトを守ります。Ne4-f2+、Ne4-g3+によるディスカバリーを防がなければいけないので、白はルークを守ることすらできません。

18.Qb3 Bxa1

マテリアルは一転して黒有利となりました。ただでさえ圧倒的な働きを見せていた黒の駒に、さらに数でも差をつけられてはどうしようもありません。白は必死にセンターから黒のマイナーピースを追い払おうとしますが、なかなか上手く行きません。

19.g4 Nc5 20.Qg3 Be4+

一つ駒が出て行けばすぐにまた代わりが一つ入ってきます。白はc4からf4までズラッと白駒を並べて城壁を作る構想だったのでしょうが、こうなってしまうと前歯が抜けた口のように見えます。白のクイーンサイドを殲滅した黒は、今度はキングサイドに向けて陣形を整え直します。

21.Kg1 Nd4 22.Rf2 Kh8 23.Be3 Bc6 24.Qh4 Ne4 25.Bd3

白マスビショップをキングサイドに向け、ナイトをd4とe4に並べ直しただけで白は全てのスレットを防ぎきれなくなってきました。ひとまずe4のナイトをピンにすることによってルークを助けますが、一手しか凌げません。

25...f5! 26.g5 Nxf2 27.Kxf2 Bc3!

position1-4

スレットはBc3-e1+です。

28.Kf1 Be8 29.Qh6 Bg6

白の最後の攻めもこれにて閉幕です。あとはルークをクイーンサイドから突入させれば勝ちですが、その前に白が自滅してしまいました。

30.h4? Nf3 0-1

Bc3-g7でサクリファイスしたクイーンが返ってきます。
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